転職でありがちな後悔のパターン
転職は選択と意思決定の連続ですが、最も避けたいのが後になってその事を後悔することです。転職エージェントとして転職をサポートする中で、会社から引き止めにあう転職者の相談に乗ることも多くあります。
そんな実体験を元に実際の転職では、どのようなことに後悔が起こりやすいのか?についてご紹介します。
また、後になって振り返って、どうすればその後悔が避けられたのかもご紹介するので、是非参考にしてほしいと思いま。
会社からの引き止めに応じて後悔
会社に退職の意向を伝えると、大体の場合が引き止めに合うことになります。会社側が引き止める場合、以下ような引き止め文句があります。
- 「あなたはまだ未熟だから他の企業に行っても通用しない」
- 「転職をしても給料が下がるだけ」
- 「今後あなたに重要な役割を任せようと思っていた」
- 「あなたは今後の会社にとって重要な人材だ」
- 「同じ業界では仕事はできないよ」
【転職リスクを強調する】
1つ目のパターンは、「今のお前が転職なんかしても絶対に通用しない」と、転職することが如何にも間違った判断であり、ネガティブな未来しかないという説得をしてくるのです。
これは、ある程度の年齢になり、冷静に物事の判断ができるだけの社会性があればあまり問題にはならないのですが、20代の前半~中盤の若い人の場合や、初めての転職の場合などは、転職に関する知識や経験が乏しいため、どうしても不安になってしまい、迷いが生じる場合があります。
このケースでは、その転職者の方は一度は転職することを取りやめたのですが、ある日その転職者さんを引き止めた上司自身が転職をする事になり、呼び出されて「あの時はああ言ったんだけど、もし転職をするなら早いほうがいいよ」と言われたそうです。どうやら、その会社では社員が退職を申し出た場合のマニュアルのようなものがあり、そう言わされていただけのようです。
上司が何故辞めるのかが気になりその理由を聞いたところ、上司は過去に幾つかの会社を経験し、転職で入社した人だったのですが、はっきり言って今の会社はブラック企業であり、その事に嫌気がさしての転職ということでした。
引き止める際に、何の根拠も無くネガティブな事を言ったり、人の可能性を潰すような言い方をする会社は、体質的にあまり健全でとは言えないかもしれません。
【昇進や昇給を匂わせる】
2つ目のパターンは、「お前は会社にとって必要な人材だ、今後重要な役割を与えるつもりだったし、当然給与も上がるはずだ」と、好条件を匂わせてくるのです。
これは、年代や社会人経験に関係なく、多くの人が迷うところなのではないでしょうか。しかし、実際にはその後の昇給や昇格は無かったそうです。話が違うと上司に主張したところ、「それはあくまで私個人がそうしたいと思っているという希望を伝えただけで、またその時と会社の状況も変わったので、仕方のないことだ。お前にその実力が無かったことがそもそもの問題だ」という回答だったそうです。
後悔しないためのポイント
【転職リスクを強調する】に関しては、まずは転職活動を実際にしてみることをおすすめします。幾つかの企業の応募してみたり、転職エージェントに登録して実際に応募にエントリーしてみれば、今の自分が世の中で通用するのかしないのかはスグにわかります。
真実は、実際に行動してみなければ分からないのです。もし魅力的な企業と出会い、内定までもらえたらそのタイミングで退職を会社に伝えればいいのです。
そうすれば、どんな事を言われても。「もう既に行きたい会社もあり、内定も貰っているのでご心配には及びません!」ときっぱり言えます。
【昇進や昇給を匂わせる】の場合は、重要な見極めポイントとしては、まず退職を言い出す前に、今後の自分のキャリアの可能性を確認しましょう。もしそこで「昇進や昇給はまだ先だ」と言われた場合は、それが会社の本音です。
退職を申し出たあとにキャリアアップの条件を出されたとしても、それは引き止めの口実に過ぎず、実現の可能性は低いのであまり信用することはおすすめしません。