20代の転職を序盤・中盤・後半でポイント解説。転職ノウハウも大公開<前編>

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20代の転職を序盤・中盤・後半でポイント解説。転職ノウハウも大公開<後編>

20代の転職とは

20代は多くの人が初めて社会人となる年代ですが、早い方であれば20代のうちに転職を経験する人もいます。20代では、転職を考えるタイミングが一般的には3回ほどあるようです。それが、以下になります。

  • 新卒(新人)期:会社に不満を抱きやすい時期
  • 3年目:区切りをつけやすい時期
  • 20代後半:生活の変化や、30代に向けて新たな環境を求める時期

20代の転職を上記の3つに分けて、それぞれの時期の転職者が企業からどのように見られているのかと、転職成功のポイントについてご紹介していきます。

序盤:新卒(新人)期

新卒で入社1年目の内に転職というのは、正直あまりオススメはできません。転職の理由にもよりますが、「今の会社が嫌になった」であれば、”ストレス耐性の弱い自分勝手なやつ”と思われかねないですし、「どうしても行きたい魅力的な会社があったから」であれば、「受けた恩や義理よりも自分興味を優先する浮気者」とおもわれて信用してもらえない可能性もあります。

つまり、どんな理由があったとしても、転職先企業からすると、あまり良い印象は持たれない可能性が高くなります(新卒で入社した会社が倒産したなどの場合は別ですが)。

おすすめとしては、あと数ヶ月我慢して、1年間は今の会社に勤務することをオススメします。何故1年なのかというと、入社1年目~3年目までの社会人は「第二新卒」と言われ、転職市場でも注目される可能性が高いのです。

社会的な認識としては、1年以内(数ヶ月)で辞めるのか、とりあえず1年は頑張ってから辞めるのかで、印象が変わってくるというのが現実のようです。

また、1年程度で転職する場合、ネガティブな印象を持たれないためには、就職した会社が自分に合わないと感じた場合であっても、”転職”という解決策を取る前に、自分が会社に合わせるためにどのよな努力を行ったのかなどは重要なポイントです。

企業としては、採用する以上はきちんと腰を据えて働いて欲しいと思うのですが、短い期間での転職する場合、自分勝手にまたすぐ他の会社に転職してしまうのでという不安を抱くものなので、「協調性があるのか」また「そのために努力できるのか」を感じてもらえるような努力した事実があると安心してもらえる可能性が高いのです。

中盤:1〜3年目(第二新卒)

3年目というのは、「石の上にも3年」と言われるぐらいで、それなりに社会人として認められ、その領域においてのプロとして一定のレベルに達している時期です。

この頃になると、転職を考える人は多いようです。就きたい仕事、行きたい会社で働いている人は別ですが、多くの人は「自分が何をしたいか」「どんな会社に行きたいのか」の明確な答えが無いままに就職を決め、多少の我慢や疑問を抱えながらも3年間頑張って来たのですが、20代も折り返し地点(20代の半ば)を迎えて「このままで良いのか?」と冷静に考えるタイミングなのです。

そして、転職市場的には3年間をやりきっての転職というのは、第二新卒という見方をされ、歓迎する企業は多いです。第二新卒とは、大学卒業後数年以内の転職者のことを言い、3年目というのは、若さ、社会人としての基礎、一定の専門領域を兼ね備えた、いいとこ取りの転職者となるためニーズは高いと言えます。

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20代後半

20代後半というのは、企業からして最も獲得したい理想の年齢と言えます。まだ若さがあり、同時に経験もあるため、即戦力であり今後の伸びしろも高い人材ということになるのです。

また、5年前後の実務経験があることになるのですが、それだけの時間があると、どんな経験をしてどんな成果を出してきたのかによって、能力やスキルに大きな差が出ます。

では、20代後半の転職の場合に企業がどのような視点で転職者を見極めているのかをご紹介します。

マネジメントはできるのか?(経験はあるか?)

20代後半になると早い方であればマネジメントを経験している場合があります。マネジメントは職種や業界に関わらず、組織運営をする上で必要になる能力です。また教えてできるものでもなく、どれだけの場数を踏んでいるのかや、それだけの規模の組織をマネジメントしてたのかも重要になってきます。

そのため、20代で既にマネジメントの経験があり、組織として成果を出した実績がある場合は企業にとっては非常に魅力的な転職者であると言えます。

また、どんな対象をマネジメントしていたのかや、それらの部下をどのようにマネジメントしていたのかといったマネジメント手法も注目されるポイントです。

マネジメントの対象としては、以下のようなパターンがありえるかと思います。

  • 新卒などの新人育成
  • 中堅社員を束ねて成果の最大化を行う
  • ベテラン社員を束ねる
  • アルバイトや派遣社員などをマニュアルやオペレーションによって運用する

このように一言でマネジメントといっても、その対象や目的などによって必要となるマネジメントスキルは様々です。自分がどんな経験をしたのかを、きちんと説明することが必要です。

即戦力か?

即戦力か否かは、これまでに経験してきた領域(業界や職種)に転職するのか、異なる未経験の領域に転職するのかによって決まります。

当然経験してきた領域に転職する方が採用される可能性は高くなりますし、高い評価を得られる可能性も上がります。

しかし、もし新しい業界にチャレンジするのであれば、20代の内をおすすめします。30代になると未経験の領域は狭き門となりますし、20代で多くを経験することによって30代での選択肢を広げることができます。

希望年収は?

20代の場合、基本的には前職の給与と同等か、良くても少し上がる程度だと思っておいた方が良いでしょう。転職によって給与が飛躍的に上がることはあまり無いと思います。

相場としては400万程度の年収が提示されているのであれば悪い方ではないですし、500万台であればかなり高い年収が提示されていると思って良いのではないでしょうか。

もし、現状の給与でこれ以上(600万や700万円)をもらっている場合は、高い確率で年収は下がると思った方が良いです。その理由としては2つあります。

  1. 社内での給与のバランスが取れなくなってしまう
  2. 高い年収を出さなくても採用ができる

若い人材があまりにも高い年収をもらってしまうと、それを知った社内の同年代や少し上のミドル層の社員から不満の声が上がる場合が多いのです。「長くこの会社で頑張っている俺よりも、なんで最近入った若造の方が給与がいいんだ?」と不満の火種になる可能性があるのです。

また、20代の平均年収は250万円~350万円程度です。ということは、この程度の年収を出せば人材は確保できるということです。確かに、あなたにはもっと高い年収をもらうだけの価値があるかもしれないのですが、企業からすればあなたの成果が保証されている訳ではないですし、能力面などは実際に働いて見なければ分からないため、「成果を出した上で、自らの力で昇給を勝ち取って下さい」となるのです。

あまり高い条件を主張すると、そもそも内定が全く出ないということにもなり得るので注意しましょう。

ただ、これは日本国内の企業に多く見られる傾向で、外資系の企業であれば状況は多少ことなります。年齢や社歴に関係なく成果を重視する外資系企業では入社時点で大きく年収を上げれる可能性もありますし、入社後に成果を出せれば「周囲とのバランス」を気にすることなく高収入を得れる可能性もあります。

転職理由は?

20代の転職理由としてよくある事例と、その転職理由の伝え方についてご説明します。転職理由というのは、本音ではネガティブな理由(今の会社への不満など)の場合もあるのですが、企業に伝える場合にはポジティブな側面を見せることが大切です。

キャリアアップ

20代に最も多い転職理由がこのキャリアアップです。より専門性を高めたい、能力を高めたい、などの理由です。

私は今現在面接官をしており、年間でも50名以上の20代を面接するのですが、キャリアアップを理由に面接を受ける場合にチェックするポイントがあります。

  • なにをもってキャリアアップと考えているのか
  • 何故今の会社ではキャリアアップできずに、転職したらできると思っているのか
  • キャリアアップに必要な要素をきちんと認識しているか

以上の3点です。「御社であればキャリアアップできると思って志望しました」という候補者に、「あなたにとってのキャリアアップとは、具体的にどんな状態になったらそれが実現したといえますか?」という質問をすると、回答に困ってしまう人が以外に多いのです。

これではキャリアアップは面接上のタテマエであって、「本気でそう思っているの?」と疑われても仕方ありません。

また、転職によってキャリアアップを実現したいという場合、今の会社ではそれが叶わない理由と、転職によって何故それが解消されるのかをきちんと説明できなければいけません。

面接をしていてよくあるパターンが、「より規模の大きい企業やネームバリューのある会社に転職することでもっとキャリアアップができると思っている」などの理由なのですが、企業の規模やネームバリューは個人のキャリアアップとは直接的な関係はありません。

この場合、「有名な企業に転職したいミーハーな人」とみられても仕方ありません。

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