転職の失敗談から学ぶ、5つの失敗事例とその回避策<前編>

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転職の失敗談から学ぶ、5つの失敗事例とその回避策<後編>

転職失敗談

転職とは、誰しもがよりよい労働環境や、理想を実現するというポジティブな目的で行うのですが、必ずしもそれが叶うわけではなく、転職に失敗することもあります。

なにを持って”失敗”なのかは、本人の考え方次第ですが、転職に関わる失敗の事例をご紹介しますので、同じ失敗を繰り返さないための参考としていただければ幸いです。

①待遇や条件が違う

「入社したら転職時に提示されていた条件と実態が違ってた」という話は私自身でも実際に体験した失敗例です。有りもしない好条件を提示したり、転職者に勘違いさせるような説明をしたりというグレー(というかブラック)な企業も中にはあります。

このような企業に入社してしまうのは、正に”転職失敗”だと思います。

私の場合、転職時の条件交渉が巧妙で、提示された条件内での賞与やインセンティブの金額が実際よりも年間で100万円程度高く設定されていたのです。会社にこのことを相談したら、「賞与やインセンティブはそもそも保証されているものではない」という回答でした。

しかし、私よりも先に入社していた先輩社員達に確認したところ、「そんな額の賞与やインセンティブは過去にも支給されたことはない」とのことでした。

また、この転職で私は未経験でIT業界に飛び込んだ(※職種は営業)転職だったのですが、面接の段階で事前に「ITの専門知識は無いがそれでも大丈夫なのか?」ということを確認していた際に、会社の回答は「ITスキルが評価に関係するわけではなく、営業は売上をあげればきちんと評価される」との回答でした。

しかし、入社3ヶ月後の査定の際に、パソコンやネットワークに関する知識テストが実施され、その点数が査定に反映されるという、査定基準の改定が勝手に行われたのです。私1人のために全社的な査定基準を変えてくれとは言わないのですが、最初に言ってくれればその会社には入社していませんでした。

②社風・環境が合わない

過去にベンチャー企業に転職した際に異常な光景を目の当たりにしました。

その年は新卒が7名入社したのですが、”新卒研修”と称して1泊2日の研修が実施され、体育館で企業理念を8時間立ちっぱなしでひたすら大声で叫び続けるという、全く意味の分からないことが行われていました。

何故こんなことをするのか聞いたところ、会社の理念を強く浸透させることと、極限の状況に追い込んで同期間での絆を作ることが目的だとのことでした。

また、人前で会社への愛や役員への尊敬を訴える人は目に見えて評価され、そうでない人は評価されないという、新興宗教のようなことが本当に起きていました。

今振り返っても、「社風や環境が合わない」というよりは、この会社は明らかなブラック企業であり、それが問題だと思うのですが、実際にこのような会社はあり、入社するまではそれが見えないこともあるのです。

③ミッション・役割が求めていたものではない

ミッションや役割とは、入社後にどんな事業にどんなポジションで携わるのかということです。それは、役職だったり、権限の大きさだったり、責任の範囲だったりします。

面接の段階では、こちらが求める役割に対して会社がそのポジションで働く事を前提に話が進んでいくのですが、実際に入社してみると事前の話と実態が大きくことなるというのはよくあります。

例えば、マネージャーとして組織を率いるという前提の話になっていても、実際に入社してみるとまずは現場で成果を出して欲しいと言われ、結局マネジメントには携われなかったり、自分の裁量で自由に仕事をして良いと言われたのに、実際は各方面に決済を取らなければならず、実際には自分に決裁権などない事が判明したりなど。

またその逆で、想像以上に重い責任を課せられたり、全くの未経験の業務に就くよう言われる場合もあるようです。

どの場合にせよ、ポジションや役割、仕事内容は、転職時に会社を選ぶ上でのとても重要な要素ですので、それが蓋を開けてみると違っている場合は転職失敗に繋がる可能性が高いと言えるでしょう。

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④業績や事業展開が不調

企業が人を採用する場合には、自社がいかに好調で将来性のある会社なのかをアピールするのはよくあることです。とくに中小企業やベンチャーの場合、ただでさえ会社規模が小さい事が転職者から見て不安要素になるので、必要以上に調子の良さをアピールする場合があります。

しかし、これが行き過ぎて実際とはかけ離れた事を言ってしまう事があるようです。

例えば、

  1. 創業以来、売り上げは毎年120%以上の成長をしている
  2. 今年は過去最高の利益が出ている
  3. 2年後には株式を上場させる
  4. 今後3年で従業員数を3倍にする
  5. この先1年間で新規事業を3つ立ち上げる
  6. 業界内でのシェアがもうすぐナンバーワンになる

などのトークは私が実際に面接で聞いた話です。これらは一見すごく勢いのある会社で業績が好調のように見えますが、実態としてはそうでもない事が多々あります。

例えば、1については言い方の問題です。もし年商数百億円の規模の会社が毎年120%ペースで売り上げ成長していればこれは確実に業績好調と言えますが、年商数億に満たない企業の場合は大した成長ではあしません(というかその規模だったら150%や200%規模で成長する企業も普通にあります)。

2については、それまでがずっと赤字だったとしたら、ギリギリ黒字で微々たる利益がでただけという可能性もあります。3〜6に関してはどれも計画や願望であってなんの根拠も無くても言えます。未来にどんな理想を描くのかは自由なのでなんとでも言えます。

これらを鵜呑みにして、「この会社は将来性がある会社なんだ」と思い込んでしまうと後で実態を知って後悔することになります。

⑤面接時の嘘がバレて評価ダウン

これは、面接の段階で自分をよく見せようとして能力や経歴を過大に伝えてしまったり、やったことないことでも経験があると嘘をついてしまう場合に、後になってそれが判明して信頼を失うパターンです。

転職で嘘を付くと、多くの場合それらはあとでバレることになります。そして信頼を失った場合は給与面やその先のキャリアにもマイナスの影響がありますし、社内での人間関係も上手くいかなくなる可能性が高いです。

また、もし同じ(または近い)業界で転職をした場合、かなり高い確立で前職の会社につながりをもつ人がいます。そしてあなたが転職したことはスグに伝わることになるのですが、そのときの話題として「●●さん(あなた)が最近ウチの会社に転職してきたんだけど、そっちの会社にいたときってどんな感じだったの?」という会話になります。

その時に、全ての真実がさらけ出されるのです。もし役職や経歴を偽っていれば嘘がバレますし、仕事が出来るか出来ないかなどの評判も伝わります。

またもしそこで嘘が発覚した場合、それらのゴシップは転職先の部署全体に広まることになるのです。

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