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仕事を辞める時の”後悔しない”&”円満退社”のヒケツ<後編>
仕事を辞める時の後悔しない方法
ひと昔とは違い、今の時代に最初に就職した会社で定年まで働き続けるというのはかなり稀なのではないでしょうか。多くの人が今の仕事を辞めるか続けるのかの岐路に立ち、どこかのタイミングでは辞めるという決断をすることがあるのだと思います。
では、その時に”後から後悔しない選択”をするためにはどうすればいいのか?についてご説明します。
辞めたい理由を整理する
辞めたい理由には、大きく3つのパターンがあるかと思います。
- なんとなく、このままでいいよか迷う
- 今勤めている会社では満足できなくなった
- 他により魅力的な会社が見つかった
自分の今の状態は上記のパターンのどれかに当てはまったでしょうか?お気づきの方もいると思いますが、これは転職者の属性を分けるものではなく、一人の転職者の”心の変化”を時系列で表したものです。
つまり、最初に漠然と現状に対する不安を抱き(1)、これまで気にしなかった会社に対するネガティブな面が見え始め(2)、転職活動や、他の会社の社員との交流を通してより魅力的な会社を見つける(3)、という流れになるのが一般的かと思います。
辞めたい理由を整理する上では、今自分がどの段階に該当するのかを把握した上で、次の段階の部分を明確にすることが重要です。例えば今の自分が(1)に該当する場合は、今の会社の不満や物足りなさを明確にすることで(2)に進みます。
そうすることで、裏を返せば「ではどんな会社であれば満足できるのか」が明確になるので転職活動を開始することができます。もし「なんとなくこのままで良いのか迷う」の状態で転職活動を始めても、どんな会社を選べば良いのかわからず、うまくいく可能性は低いと思います。
辞めたくない・辞められない理由も考える
会社への不満を整理する中で、とはいえ今の会社の良いところもあるはず。それらもきちんと明確化しておきましょう。これは会社を辞めたことを後悔しないために重要な部分です。
ひとたび会社の不満を整理しだすと、不満モードに入ってしまい、良い部分が小さく見えたり、当たり前のこととして見えてしまう場合があります。しかし、大切なのは良い部分と悪い部分を冷静に見極めることです。
例えば、大手企業で働いていた人が、意思決定の遅さや、政治的な企業体質に嫌気がさして退職。チャレンジングな若いベンチャー企業に就職し、確かにスピード感と刺激的な環境は楽しめているが、収入が大幅に下がったことで生活は苦しくなってしまった。などはよくある話です。
”転職してから前の会社の良い部分に初めて気づかされる”これが最も多い後悔のパターンだと思います。
仕事を辞める理由とは
では実際に転職者はどのような理由で仕事をやめるのでしょうか?以下は実際に転職活動をお手伝いする中で多いものをご紹介します。
家族の介護
両親や、夫もしくは妻の介護などを理由にした退職です。この退職理由は女性の方が割合が多いです。もちろん本当に家族に介護が必要になり、今まで通りに働けなくなる場合もあるのですが、建前(ウソ)の退職理由としてもよく利用されるものです。
「そうか、大変だね。頑張ってね」と惜しまれながら辞めていった社員が、競合会社でバリバリ働いているという噂が耳に入ることもよくあります。
会社側からすると、仮に「絶対ウソでしょ!」と思っても、この理由を出されるとダメだとは言えないと思います。
配属・役職への不満
この退職理由を会社側に明確に伝えられるのは、ある程度メンタルが強いか、会社に対しての相当な不満を持った方だと思います。このパターンは、人事異動や役職の降格などによって発生するので、会社側もこのような事態を事前に予測している場合は多いかと思います。
そしてこの場合、会社として最も懸念なのは、その人が辞めてしまうことではなく、居残って周囲に愚痴や不満を撒き散らすことです。退職してくれさえすればそのリスクもなくなるので、以外とあっさり辞表は受理されると思います。
起業
これは、業界にもよるかもしれませんが、起業して会社を設立するだけでなく、個人事業主としての独立も含めると、退職理由としては結構多いのではないかと思います。
私個人としては、人生は一度きりなのでリスクを承知でチャレンジしようとしている人は是非応援したくなるのですが、もしこれが20代の若い人材だった場合、高い確率で、会社はなんらかの理由をつけて止めにくると思います。
- お前にはまだ早い
- この会社でやり残したことがあるはずだ
- 会社に守られないことの本当のリスクをわかってない
などなど。
確かに、普通に考えれば起業などはリスクの大きいことですし、まだ若いとなれば「それを否定するための正論」などはいくらでも出てきます。
もしこの理由で退職を申し入れる場合は、このような引き止めにあうことを覚悟しておいた方がいいと思います。
体調不良
体調不良の場合、体の病気と心の病気の2パターンがありますが、多くの場合心の病気を理由にした退職理由が多いです。この場合、予兆として会社を休みがちになったり、朝出勤しなくなる傾向があります。
昨日まで元気でバリバリ仕事をしていた人がある日突然体調不良を理由に退職を申し出れば、会社としても「何故だ!?」となりますが、勤怠が乱れ始めた場合には、その状態で長く居続けられても困るというのが会社の本音だと思うので、退職を申し入れても強く引き止められる可能性は低いかもしれません。
転職
なんだかんだで、ストレートに「転職します!」というパターンが一番多いです。ある意味正直で良いと思うのですが、高い確率で引き止めにられると思います。きちんと説明してわかってくれるケースもあれば、かなり強引…というか悪質なケースもあります。
長時間会議室などに軟禁したり、「ウチを辞めたらもう同じ業界では働けない」などの脅しや、競合会社に転職させないために誓約書を書かせたり、などなど。
これはコンプライアンスが確率していない中小企業では実際に何度か目にすることもありました。これらに対処するための方法をいくつかお伝えしておきます。
まず、会社に退職を伝えるのは、次の転職先が確定してからの方がいいと思います。
- 実は転職を考えており、数ヶ月後には退職をしたいと思っています。
- 実は転職を考えており、転職先も決まっているので、できるだけご迷惑がかからないよう退職の手続きをすすめたいです。
言われた方からして、「まだ説得すればなんとかなるかもしれない」と思ってしまうのは上のパターンなのはわかるでしょうか?下のパターンは、次も決まっており、完全に事後報告状態なので、引き止める方も諦める可能性が高いです。
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