仕事を辞める時の”後悔しない”&”円満退社”のヒケツ<中編>

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仕事を辞める時の”後悔しない”&”円満退社”のヒケツ<前編>

仕事を辞める時の”後悔しない”&”円満退社”のヒケツ<後編>

仕事を辞めるときの言い方、言う相手は?

では実際に退職を伝える時にはどうすればいいのかを説明します。いつ、誰に、どんな順序で伝えるのか。退職というのは本人にとっても会社にとってもデリケートなことなので、きちんと手順を踏んで、賢く円滑にすすめたいですね。

会社ではまず誰に相談する?

まず重要なのが退職の意向を誰に伝えるのかという事ですが、くれぐれも安易に同僚や後輩などには伝えない方が良いです。退職などのデリケートな情報はいくら口止めしても確実に広まります。それもすごいスピードで。そして余計な尾ひれ背びれまで付いたところで上司や人事の耳に入ることになるのです。

基本的にはまず直属の上司に時間をとってもらい、1対1で話すことをおすすめします。もし口頭で言い出しづらい場合は、メールなどで退職を考えている事と、直接話をする時間が欲しいということを伝えてみれば相手から時間をとってくれるはずです。

また会社によっては上司ではなく人事に直接伝えるのも良いと思います。いつも一緒に仕事をしている上司には言いづらいという場合は、まず人事に伝え、どのように上司に報告すればいいのかを相談してみるのもありです。

ポイントとしては、「いつもお世話にになっている上司には自分の口から伝えたいけど、どう伝えていいのかわからない」という趣旨の相談をすることです。そうすれば人事からアドバイスがもらえると同時に、かなり高い確率で人事から上司にそのことが報告されるはずです。

「実は●●さんから退職の相談を受けまして、あなたにどう伝えて良いのかわからないとのことでした。こちらからはとアドバイスをしておきましたので、近々相談がいくと思いますので話を聞いてあげてください。」

こんな感じで結果的にあなたが知る前に上司は人事から知らされるわけですが、実はこれが狙いです。人事への相談という建前で、なぜ退職したいのかなどを人事に伝えておくと、それはそのまま上司に伝達されます。

緊張するあなたと、突然退職を切り出された上司では、もしかすると冷静に話ができないかもしれません。しかし、人事というその道のプロが間に入ることで、あなたは退職理由をきちんと聞き出してくれて、整理した上で上司に報告してくれるのです。

また同時に、”上司に対して感謝しているからこそ言い出しにくい”といったニュアンスも、あなた本人が上司に伝えることは難しいと思いますが、人事を経由すれば伝えることができるので上司の顔を立てることもできます。

辞める事を伝えるタイミング・時期は?

会社は四半期(3ヶ月)、半期(6ヶ月)、通期(1年)といった単位で区切って経営計画を立てていますし、それに基づいて目標なども設定しています。ですので、その区切りの良いところで退職するのが最も一般的だと思います。

例えば、3月決算の会社であれば、毎年新しい期が4月から始まり、6月末で第一四半期が終わり、9月末で第二四半期と上半期が終わることになります。

また退職を申し出てから実際に最終出社日を迎えるまでには最低1ヶ月、一般的には2ヶ月前には申し出るのが望ましいと言われていますので、もし6月末の第一四半期の終了と同時に退職するのであれば、4月中には申し出をしたほうが良いです。

なんらかの役職に就いていたり、大規模なプロジェクトを担当するような方であれば、3ヶ月前〜半年前には退職を申し出ないと会社に迷惑がかかってしまう場合もあります。どれくらい前に伝えるが適切なのかは、現在の仕事における目標がどれくらいの期間で区切られているのかによって見極めれば良いと思います。

例えば6ヶ月後までの目標が決まっている場合、最初の2ヶ月までやって途中で辞めてしまうと、後の4ヶ月で会社が見込んでいた成果に穴を開けることになります。もしくは残った人達にあなたの分の仕事が上乗せされ、迷惑をかけることになるので、退職を申し出てからでも、一度引き受けた目標やプロジェクトはきちんとやり遂げることが社会人のマナーと言えます。

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やってはいけないNG例

仕事を辞めるとなった以上、その会社に自分の未来は無いのですから、その本人は次のことを、そして自分の事を第一に考えるべきだと思います。しかし、それにしても人としてやってはいけない事があります。

まず辞める時に、ここぞとばかりに会社への不満や、特定の人への不満をぶちまけてしまう人がいますが、これはやってはいけません。倫理的にもよくないですが、それ以外にもあなたにとってのデメリットがあります。

その愚痴や不満をぶちまけている相手は、おそらくその会社でも気心が知れた仲の良い人達だと思いますが、今まで一定の信頼関係を築いてきたその人達からの信頼を失う可能性があるからです。

「気心が知れているし、自分が辛かった事も理解してくれるだろうからきっと不満を言っても共感してくれるはずだ」と思っている相手は以外と冷静にあなたの事を見ています。

また、中には会社の機密情報を持ち出したり、懇意にしていた顧客を引き抜いたりしてしまう人もいますがこれらは絶対いやってはいけないことです。

円満退社の秘訣

円満退社はそもそもそんなに難しいものではありません。退職者と会社双方がきちんとルールに則って手続きをすれば、多くの場合は円満退社になると思います。

  • どんな理由であれ正直に転職の理由を伝える
  • 重要なプロジェクトなどはきちんとやり遂げる
  • 会社や残る人に対するネガティブな発言をしない

あなたが新卒で入社した会社で、1年や2年で退職するとなれば「会社に対してきちんと恩を返さずに辞めるのか」と文句を言われる事もあるかもしれません。しかし、入社当初、なにもできない新卒にきちんと給料を払い続けたのですから会社の言い分も理解はできます。

そのような場合は、会社の心情を汲み取って真摯に謝罪を伝える事をお勧めします。その上で、「転職を決意した今、仮にその思いを撤回して残ったとしてもきっと後悔は残るだろうし、その状態で良い仕事ができる自信もありません。さらに迷惑をかけてしまう可能性があります」

と、自分のわがままや不義理な部分を認めながらも、なにがお互いにとっての幸せな道なのかをきちんと主張することで会社は認めざるおえないはずです。

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