1つの会社では限界あり?転職でのキャリアアップの方法<中編>

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1つの会社では限界あり?転職でのキャリアアップの方法<前編>

1つの会社では限界あり?転職でのキャリアアップの方法<後編>

キャリアビジョンは転職活動では必須!

キャリアビジョンとは、仕事においてどんな自分でありたいかとう理想像の事を指します。そこには、仕事をする上で大切にしている価値観や考え方が反映されていることが重要です。

キャリアプランとの違いを説明しておくと、キャリアプランに掲げた目標はより具体的に描く必要があり、「いつまでに」という期限とセットになっているのですが、キャリアビジョンというのはもう少し抽象的で、期限を設定するというよりは、一生をかけてそれを目指したり、現在から未来まで変わらずに持ち続けるべき価値観のことを言います。

転職時の採用確率アップ?

キャリアビジョンがなぜ必要なのか?また、どんな時に必要で、それがあるとどんなメリットがあるのかをご説明します。

まずなぜ必要なのかについては、キャリアプランを立てる上で、その土台となるのがこのキャリアビジョンになります。キャリアビジョンが目的であり、キャリアプランはその目的に向かうための手段という関係なので、キャリアプランで掲げた目標もキャリアビジョンにきちんと即していなければ本気でそのプランの達成の為に頑張ることはできません。プランを達成するために頑張る原動力となるのがビジョンであるとも言えます。

キャリアプランを実現する過程で迷ったりブレたりしたときに、ビジョンをしっかり定めて置く事で基本にたち戻ることができます。

またもっとも必要になるのが転職のタイミングだと思います。転職活動では、面接という限られた時間の中で自分がどんなビジネスパーソンなのかを伝えなければなりません。その時にキャリアビジョンを共有することで、目指す理想や価値観などのコアな部分を伝えることができるのです。

そしてこれはメリットとも紐づくのですが、転職の際に明確なキャリアビジョンを語れるということはそれ自体が評価される可能性が高いのです。仕事をやらされるままにやるのではなく、自分事として主体的に取り組んでいる人という認識になります。

また、人にキャリアビジョンがあるように会社には企業ビジョンがあります。転職ではお互いのビジョンをすり合わせることが重要になるのですが、そもそもこちらにビジョンがなければ会社側はマッチしているかどうかの判断できず、それ自体が不採用の理由となることもあります。

特に転職ではキャリアビジョンを明確に持つことで可能性が広がると思います。

スキル採用とキャリア採用の違い

転職に関しては、大きく分けて3つの採用方法があります。

  • ポテンシャル採用
  • スキル採用
  • キャリア採用

ポテンシャル採用というのはその人の秘める可能性を元に採用するので、新卒採用や大人新卒など、原石のような人材の採用で実施されます。

では、スキル採用とキャリア採用ではどう違うのかをご説明します。スキル採用というのは今現在何ができるのかという視点での採用になります。短期的な会社側からの視点で見れば、即戦力であり、評価しやすいので採用手法としては一般的です。

キャリア採用というのは、今までどんな経験をしてきたのかという視点での採用になり、過去の経験と、それを元にした今後の期待を軸にした採用になります。

企業側はスキル採用とキャリア採用を状況によって切り分けるのですが、ベンチャー企業や、新規事業の立ち上げ初期の採用手法はキャリア採用が多いと思います。その理由は、ベンチャーも新規事業も、まだ仕事の内容がきちんと切り分けられておらず、具体的「この業務ができる人」というよりは「こんな状況に対応できる人」という経験値で採用することが多いからです。

反対に、成熟した企業や事業というのは、仕事内容がきちんと整理され、専門家達がその専門性をフルに発揮する事が発展の要因となるためスキル重視の採用となる傾向にあります。

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キャリアチェンジがキャリアアップの近道?

キャリアチェンジというのは、簡単に言ってしまえば職種や専門性を変える、もしくは役職のレイヤーを上げるということです。本質的には経験の路線変更をするということなのですが、例えば、これまで営業職のキャリアを積んできた人が、マーケティングやプロモーションの職種に変更して経験を積むといったイメージです。

では、なぜキャリアチェンジがキャリアアップに結び付くのかをご説明していきます。

今評価されるのは、深さよりも幅

まず第一に、今現在市場価値の高い人材というのは、一つのことを深く極めるよりも、多くのことを幅広く極めた人材の方が評価されやすいという点があります。

例えば、エンジニアはシステム開発だけではなくwebデザインやデジタルマーケティングのキャリアを併せ持つことでその価値は大きく上がりますし、販売職であればプロモーションやバイヤーのキャリアを積むことで市場価値は大きく上がります。

一昔前は、一つのことを極めたスペシャリストが、その経験の長さや知識の深さなどに比例して評価されていましたが、今は時代は変わったと思います。その背景にあるのは、現在では過去よりも職種の数が大幅に増えたことがあります。特にITに紐づく職種というのは、ここ20年程度で飛躍的に職種が増えましたし、これからも技術が進化する中でまだまだ増えるでしょう。

また、市場を見てもユーザーや顧客(一般消消費者)の興味や志向が多種多様になったため、それに対応する形で職種が大幅に増えたと思います。

その反面、労働人口はそこまで大きく増えはいないので、必然的に一人の人材が複数の役割を兼務するのが当たり前の時代とも言えます。また、管理職の種類も以前よりは増えています。例えば以前であれば、係長、課長、部長、本部長などの階層がありましたが、マネジメントの対象が人だけではなくなり、プロダクトマネジメント、プロジェクトマネジメントといった管理職もできています。

このように選択肢が広がる中で、企業からすると、どのポジションでもパフォーマンスが期待できる人材と、一ポジションでしか活用できない人間とでは前者の方が需要が高いのは必然ではないでしょうか。

また、組織間でのシナジーや連携を活発にしようとした場合、例えば営業部とマーケティング部のシナジーをもっと発揮っせたいとした場合に部署を統合するとします。その場合にその部署のトップに立つ人間は両方のキャリアを持っていることが理想になるのです。

このような背景から、今の時代においては幅広いキャリアを構築した人材の価値が高いのだと思います。

ビジネスパーソンとしての対応力

キャリアチェンジをし、チェンジ後もそのキャリアをきちんと構築できた人材というのは別の側面でも高い評価を得る可能性があります。

それは、「変化に対応する力がある」という評価を得らえるということです。いろんなキャリアを経験しながらも、その全てできちんと成果を出せている人材というのは、キャリアとの相性にかかわらず、「何をやっても成果が出せる人」「どんな状況でも対応できる人」という安心感があるからです。

この対応力の高さというのは積み上げたキャリア以上に評価が高くんなるポイントです

キャリアチェンジでやるべき事とやってはいけない事

とはいえ、キャリアチェンジでも一歩間違えると評価を下げたり、その苦労が無意味なものになってしまう場合があります。

例えば、まったく関連しない職種へのキャリアチェンジをしてしまう場合です。例えば、金融業界から医療業界への転職などは、その二つのキャリアがシナジーを生む可能性が低いですし、その両方の事業を行う会社というのもかなり少ないので、需要が小さいくなってしまいます。

また、営業職のような現場仕事から、総務のような事務職にキャリアチェンジした場合、かりに事務職を5年間従事して転職をしようとした場合、その前の営業職というキャリアはあまり評価されない傾向にあると思います。直近の5年間は現場から遠いところにいたのであれば、もう営業としての能力は期待できないだろうとみられてしまう場合があるのです。

このような場合は、商品企画やマーケティングの職種であれば、「営業のキャリアを生かしてモノづくりや顧客コミニュケーションのキャリアも身に着けた」とポジティブにとらえてもらえるのではないでしょうか。重要なのは、それぞれのキャリアをお互いに活かしあうようなキャリアチェンジであることだと思います。

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